天保4-5年(1833-34)/木版多色刷 横大判錦絵
22.6×34.4cm
江戸から近代へ─東京富士美術館浮世絵所蔵展
会期:2025年03月29日 (SAT)~2025年05月25日 (SUN)
創価美術館(台湾、高雄)
SUMMARY作品解説
現在の滋賀県甲賀市にあたる。京都から江戸を目指すと最初の大きな峠が鈴鹿峠であった。「坂は照る照る 鈴鹿は曇る あいの土山 雨がふる」と馬子唄に詠われた土山は、雨の多い場所として知られ、画面右側に描かれた田村川の激しい水流は、そのことを物語っている。《庄野 白雨》のそれとは違い、雨を表す線が無数に交差し、雨足の強さを強調している。降りしきる雨の中、田村川に架かった橋を大名行列の一行が静かに渡り始めている。
ARTIST作家解説
歌川広重
Utagawa Hiroshige1797-1858
13歳の時、家督を継ぐと同時に父母を亡くす。15歳で歌川豊広の門に入り、広重と名乗る。師豊広が没し、天保2年(1831)に《東都名所》、翌3年(1832)に代表作ともなる《東海道五拾三次之内》を版行。風景画家として不動の地位を築く。以後、注文が相次ぎ、渓斎英泉と作品を分け合った《木曾海道六拾九次》など、詩情豊かな名所絵を多く手がけた。最晩年、画技を凝縮した《名所江戸百景》を発表し掉尾を飾った。
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