SUMMARY作品解説
マン・レイが高校時代に日本の浮世絵を模写した作品。元となった浮世絵は歌川国貞(三代豊国)の《風流月雪花》とみられる。自伝に「(着色石版画から)日本の版画にいたるまで、何かを模写したものだった」とあるように、マン・レイは当時、幅広い絵画芸術に関心を抱き、片っ端から模写していた。原画と比べると、背景のグラデーションから着物の柄に至るまで端正に仕上げられているのが分かる。マン・レイが初動期の修練の跡が見て取れる稀少な作例といえる。
ARTIST作家解説
マン・レイ
Man Ray1890-1976
アメリカの画家、写真家、造形作家。ダダ、シュルレアリスムの代表的作家。フィラデルフィアに生まれ、パリで没。マルセル・デュシャンらとニューヨーク・ダダの運動を起こした後、1921年パリに渡り、多くのシュルレアリスト(出会った当時はダダイストと呼んだ)と出会う。前衛写真の先駆者で、レイヨグラフやソラリゼーションの技法による実験的な作品を発表した。自由な発想、斬新な感覚、現代的な詩とユーモアをもって、絵画、版画、写真、彫刻、オブジェなど、ジャンルを超えた独創的な作品を残した。
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INFORMATION作品情報

2016年1月9日 (土)~2月7日 (日)
浮世絵ジャポニズム ─日本と西洋を繋いだ浮世絵─ 菱川師宣記念館(千葉、安房郡鋸南町)
2003年1月2日 (木)~2月2日 (日)
マン・レイとシュルレアリストたち展 魔法の美術 不思議なアート 北九州市立美術館(福岡、北九州市)
1998年4月4日 (土)~6月1日 (月)
マン・レイ展 ザルツブルグ州立ルペルティヌム美術館(オーストリア、ザルツブルグ)
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