1814年頃/油彩、カンヴァス
257.0×188.5cm
SUMMARY作品解説
ベシエール元帥は、フランスの帝国騎兵隊の最高司令官として活躍し、この絵が描かれた前年の1813年に名誉の戦死を遂げた人物。ナポレオンもその栄誉ある死を讃えている。亡き夫を偲んで黒いドレスに身を包み、城館の庭の夫の胸像を見つめるベシエール夫人。夫人の右手首のブレスレットには夫の肖像画が見え、若く美しい未亡人の悲しみと、深い愛情が伝わってくる。肖像画の名手ルフェーヴルの技が冴える名品。モデルのドレスを見ると、喪に服すためのものであるが、当時の流行であるハイウエストのスタイルが取り入れられていることが分かる。
ARTIST作家解説
ロベール・ルフェーヴル
Robert Lefèvre1755-1830
はじめ弁護士を目指し勉強していたが、やがて芸術に目覚め、ジャン=バティスト・ルニョーに師事する。パリで肖像画家として名声を得た。フランス革命から第一帝政、復古王政期を通じて肖像画家として活動し、「フランスのヴァン・ダイク」と呼ばれた。第一帝政時代には、ナポレオン美術館の館長となったヴィヴァン・ドノンの庇護を受けて、皇帝一家のみならず帝政時代の高官の公的肖像画家となった。また復古王政期にはルイ18世の首席画家となり、国王一家の肖像画も手がけた。
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