SUMMARY作品解説
緑を背景に黒のベレット帽を斜めにかぶった若い男性は、左手でマントの胸元をかたく握りしめている。ほとんど正面を向いた顔は写実的かつ立体的に描かれ、その巧みな細密描写によって、この紳士の精悍な性格までもが浮き彫りにされている。全体にゴシック的な生硬さを残すものの、ドイツ・ルネサンスの新たな芳香を感じさせる優れた肖像画の小品となっている。
ARTIST作家解説
ベルンハルト・ストリーゲル
Bernhard Strigel1460/61-1528
ドイツ・ルネサンスの画家。メニンゲンで活動し同市のギルドの最高職の地位にあった。神聖ローマ皇帝マクシミリアン1世の宮廷画家で、肖像画、祭壇画にすぐれた。存命中から名声を博し、コンスタンツの帝国議会議事堂に皇帝の肖像画を描くという栄誉にも預かっている。しかし彼は、作品に署名をしなかったために、長い間忘れられた存在であった。ようやく19世紀後半になってからストリーゲルの再評価が行われた。
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