備前 鎌倉時代後期(14世紀)/鉄、鍛造
刃長75.8cm、反り3.0cm
SUMMARY作品解説
本作は、生(う)ぶ在銘で、腰反(こしぞ)り深く、小鋒(こきっさき)。刃文は細直刃(ほそすぐは)調にきわめて小さい小乱れを交じえるなど比較的大人しい出来(でき)である。茎(なかご)には個性ある長光の二字銘がある。鎌倉期のものは無銘ものが多いが、長光は現存在銘刀が多い刀工の一人でもある。
ARTIST作家解説
長光
Nagamitsu
備前国(岡山県)は、古来刀剣の産地として名高く、現在の岡山県南部にあたる吉井川流域では、古備前派から派生した福岡一文字派・吉岡一文字派・長船(おさふね)派、畠田派・吉井派などの刀工が数多く存在した。鎌倉から江戸期に通ずる長船派は、現在の瀬戸市長船町に居住した一派で、長光は古備前派の祖光忠の子とされる。作風は、小板目肌(こいためはだ)がよく詰(つ)み地沸(じにえ)が厚くつき、乱(みだ)れ映(うつ)りが立つものが多く、刃文は父の作風を受けた華やかな蛙子丁字(かわずこちょうじ)、重花丁字(じゅうかちょうじ)を交えた豪壮なものから、浅い湾(のた)れ互(ぐ)の目(め)風丁字(ちょうじ)を交えた尋常な作、加えて直刃(すぐは)調に小乱れを交えたものもあり刃文の作域は広い。
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