1816年10月出版(初版)/エッチング、アクアチント
24.5×35.5cm
SUMMARY作品解説
アビニャーニは1750〜70年にかけて活躍し、敏捷な技で名をなした闘牛士。くっきりとした線で明快な効果を持つ闘牛士と牛に対し、後方の観客席はやや弱い線で描かれ、空気遠近法的な手法が駆使されている。軽業のような跳躍に対し、牡牛は攻撃目標を闘牛士を支える跳躍の棒に替えている。明るい地面を背景に筋肉質の牡牛の黒い姿態が重厚な存在感をもって迫ってくるのに対し、闘牛士のはなれ技はいとも軽やかである。
ARTIST作家解説
フランシスコ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス
Francisco de Goya y Lucientes1746-1828
スペインを代表する画家、版画家で、首席宮廷画家。スペイン北東部サラゴーサ地方に生まれる。初めタピスリーの原画制作に従事していたが、ベラスケスを知り、真実を求める写実的傾向を強めていく。ゴヤの肖像画における写実主義は、しばしば鋭い心理描写にまで到達している。大胆な技法と鋭い心理洞察、特に版画に見られる幻想的特質は、ドラクロワを始めフランス・ロマン主義の画家に圧倒的な影響を及ぼした。
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