五彩花鳥文瓶 Vasa with Design of Flower-and-bird, Over-glaze Enamels
清・康煕期(17-18世紀)/
高75.2cm、口径25.7cm、胴径28.0cm、底径22.3cm
SUMMARY作品解説
尊形タイプの大型の瓶。下すぼまりの胴部が肩部でわずかに張り、口縁部は大きく外反。器体全面に絵画的に花鳥文が描かれ、一方向からの鑑賞性が強い。文様はすべて黒の輪郭線で描かれ、丁寧な彩色が施されている。花・鳥には金彩がみられる。
ARTIST作家解説
景徳鎮窯
Jing-de-zhen Ware
五代時代から今も続く窯。窯跡は、江西省景徳鎮市一帯に分布。五代時代には、青磁・白磁が作られ、長江以南で発見されている最古の白磁窯。北宋時代には、いわゆる青白磁を完成させる。元時代には白磁が主流となる。元時代後期には青花磁器を生み出し、以後中国を代表する窯業地に発展。明時代には「御器廠」と呼ばれる官窯が置かれ、青花磁器とともに本格的な五彩磁器も作られるようになる。清時代には、粉彩磁器が開発された。なお、明時代後期から清時代前期には、民窯で青花磁器(芙蓉手・古染付・祥瑞)、五彩磁器(天啓赤絵・色絵祥瑞)など多種多様な磁器が生産され、ヨーロッパをはじめ各地に輸出された。