清・康煕期(17-18世紀)/
左:高47.7cm、口径11.5cm、幅14.4cm、奥行14.5cm、底幅11.2cm、底奥行11.4cm、右:高47.7cm、口径12.0cm、幅14.4cm、奥行14.5cm、底幅11.0cm、底奥行11.1cm
SUMMARY作品解説
やや上部の広がる方形の胴部に、口縁部が外反する口頸部が付く瓶。白磁の器胎に口縁端部と稜線を残して黒で塗り込め、さらに緑釉を塗り重ねて、光沢のある漆黒色の黒色を作り出している。黒地の器面は白い縁取りの画面に仕立てられ、頸部と胴部4面は緑を主体とし、くすんだ赤・黄・紫で蓮池文が描かれている。底裏中央部は四角に彫り込まれ、青花で葉文のマークが描かれている。
ARTIST作家解説
景徳鎮窯
Jing-de-zhen Ware
五代時代から今も続く窯。窯跡は、江西省景徳鎮市一帯に分布。五代時代には、青磁・白磁が作られ、長江以南で発見されている最古の白磁窯。北宋時代には、いわゆる青白磁を完成させる。元時代には白磁が主流となる。元時代後期には青花磁器を生み出し、以後中国を代表する窯業地に発展。明時代には「御器廠」と呼ばれる官窯が置かれ、青花磁器とともに本格的な五彩磁器も作られるようになる。清時代には、粉彩磁器が開発された。なお、明時代後期から清時代前期には、民窯で青花磁器(芙蓉手・古染付・祥瑞)、五彩磁器(天啓赤絵・色絵祥瑞)など多種多様な磁器が生産され、ヨーロッパをはじめ各地に輸出された。