五彩蓮池水禽文甕 Jar with Design of Lotus Pond and Waterfowls, Over-glaze Enamels
明・隆慶年間(1567-72)/
高36.2cm、口径56.2cm、底径42.0cm
SUMMARY作品解説
魚缸と呼ばれる、いわゆる鼓胴形の大型の甕。口縁部は玉縁状。口縁部に唐草文、裾部に蕉葉文が配され、胴部に蓮池水禽文が描かれている。胴部文様は余白を生かした構図で、緑を主調とした配色。口縁部内面には、6字横1行の青花銘。
ARTIST作家解説
景徳鎮窯
Jing-de-zhen Ware
五代時代から今も続く窯。窯跡は、江西省景徳鎮市一帯に分布。五代時代には、青磁・白磁が作られ、長江以南で発見されている最古の白磁窯。北宋時代には、いわゆる青白磁を完成させる。元時代には白磁が主流となる。元時代後期には青花磁器を生み出し、以後中国を代表する窯業地に発展。明時代には「御器廠」と呼ばれる官窯が置かれ、青花磁器とともに本格的な五彩磁器も作られるようになる。清時代には、粉彩磁器が開発された。なお、明時代後期から清時代前期には、民窯で青花磁器(芙蓉手・古染付・祥瑞)、五彩磁器(天啓赤絵・色絵祥瑞)など多種多様な磁器が生産され、ヨーロッパをはじめ各地に輸出された。