明・嘉靖年間(1522-66)/
高4.8cm、幅17.6cm、奥行17.6cm、底幅11.6cm、底奥行11.4cm
SUMMARY作品解説
方形の盤。本格的な五彩は宣徳年間(1426~35)に始まり、嘉靖期から万暦期に盛行。この作品は、内面の底部に青花で太湖石と土坡が描かれ、太湖石から牡丹が伸び、蝶などの虫類が群れる様が五彩で描かれている。立ち上がり部には、窓枠内に五爪の飛龍文と雲文が描かれ、周囲に四方襷文が配されている。外面には、太湖石、草花文、虫類が描かれている。底裏には、3字2行の青花銘。
ARTIST作家解説
景徳鎮窯
Jing-de-zhen Ware
五代時代から今も続く窯。窯跡は、江西省景徳鎮市一帯に分布。五代時代には、青磁・白磁が作られ、長江以南で発見されている最古の白磁窯。北宋時代には、いわゆる青白磁を完成させる。元時代には白磁が主流となる。元時代後期には青花磁器を生み出し、以後中国を代表する窯業地に発展。明時代には「御器廠」と呼ばれる官窯が置かれ、青花磁器とともに本格的な五彩磁器も作られるようになる。清時代には、粉彩磁器が開発された。なお、明時代後期から清時代前期には、民窯で青花磁器(芙蓉手・古染付・祥瑞)、五彩磁器(天啓赤絵・色絵祥瑞)など多種多様な磁器が生産され、ヨーロッパをはじめ各地に輸出された。