明・弘治年間(1488-1505)/
高4.2cm、口径16.0cm、底径9.4cm
SUMMARY作品解説
内湾気味の立ち上がり部に、外反する口縁部が付く盤。線刻で、底部内面に五爪の団龍文、波濤文、雲文、外面に五爪の飛龍文が描かれている。青緑色がかった透明釉が全面に施釉された後、龍文と雲文の部分は釉が拭き取られ、焼成されている。露胎の龍文と雲文は淡いオレンジ色に発色し、波濤文は釉下にうっすらと浮かび上がっている。底裏には、ニ重圏線内に3字2行の青花銘。
ARTIST作家解説
景徳鎮窯
Jing-de-zhen Ware
五代時代から今も続く窯。窯跡は、江西省景徳鎮市一帯に分布。五代時代には、青磁・白磁が作られ、長江以南で発見されている最古の白磁窯。北宋時代には、いわゆる青白磁を完成させる。元時代には白磁が主流となる。元時代後期には青花磁器を生み出し、以後中国を代表する窯業地に発展。明時代には「御器廠」と呼ばれる官窯が置かれ、青花磁器とともに本格的な五彩磁器も作られるようになる。清時代には、粉彩磁器が開発された。なお、明時代後期から清時代前期には、民窯で青花磁器(芙蓉手・古染付・祥瑞)、五彩磁器(天啓赤絵・色絵祥瑞)など多種多様な磁器が生産され、ヨーロッパをはじめ各地に輸出された。