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COLLECTION DETAILS収蔵品詳細

農民の結婚式 Peasant Wedding Feast

1630年/油彩、板

73.0×104.0cm

展示中

西洋絵画 ルネサンスから20世紀まで

会期:2024年04月09日 (TUE)2024年06月23日 (SUN)

東京富士美術館:新館・常設展示室1〜5

画像のご利用について
教育 非商用 商用

SUMMARY作品解説

本作はいうまでもなく、作者の父親による同題の有名な作品(ウィーン美術史美術館蔵)の模作である。ピーテル(子)が描いたこの作品の模写は5点存在するという。そのうち3点は原作に忠実な室内の情景で、本図を含む2点が戸外の情景に変更されている。画面の面積も半分以下に縮小されている。 彼が複数の模作を自由に描くことができたのは、父の作品の数が少ない上に、後世になっても人気の高かった父の作品の需要に応える意味もあったと考えられている。 さて本図では、原作と同じように、画面右手の前景に、戸板で作ったと思われる配膳盤に、オランダ語でヴライと呼ばれるフランドル地方特有のプディングの皿を載せて運ぶ二人の男が描かれている。緑色の幕の下で、髪を長くのばし、冠を被り、黒の礼服に身を包んで坐る若い女性が花嫁である。その他の女性たちは白い頭巾のようなもので髪を覆い隠している。花嫁の両側の婦人は母親と姑で、花嫁の左隣りに坐る3人の男は、花嫁側から順番に、父親かあるいは公証人、フランシスコ派の修道士、村の領主か村長または判事、と推定される。反対側には二人のバグパイプ奏者が立っていて、赤い服の男のほうはご馳走に見とれて吹くことを忘れている。さて、花婿はどこにいるのだろうか。当時の慣習では、花婿は客人をもてなす役割があったといわれ、そうだとすると、画面右手でヴライを手に取りテーブルに配っている茶色の服の男性か、画面左手隅でジョッキにビールを注いでいる黒い服の男性ということになる。更にここには描かれてはおらず、もうすぐ姿を現すところだという説もある。 ジョッキにビールを注ぐ若者の姿は、キリスト教美術の主題である「カナの婚宴」を想起させる。婚宴の途中の酒注ぎという要素からはたしかに「カナの婚宴」の葡萄酒の寓意が隠されているが、この絵の中に描かれる飲み物はやはりビールなのであろう。 また一説では、ビールを注ぐ男とその傍らでヴライの皿を舐める子どもは親子で、「この親にしてこの子あり」またはオランダの諺「瓶は最初に入れた物のにおいがつく」(子どものとき身についたものは変わらない)という意味の寓意との解釈もある。 背景の色づいた木の葉は季節が秋になったことを示している。フランドルの農民にとって、収穫の後の季節は婚礼の季節であった。

ARTIST作家解説

ピーテル・ブリューゲル(子)

Pieter Brueghel the Younger1564-1638

フランドルの画家。ブリュッセルに生まれ、アントワープで活動した。ピーテル・ブリューゲル(父)の長子で、父親の作品を数多くコピーしたことで知られる。本人の作風は必ずしも明確ではないが、コニンクスローのもとで学んだと言われている。実景にもとづいて描いた自然の中に人間の生活を溶け込ませ、大きな自然の力に支配される人間世界を独自の様式で描いた父の画風を余すところなく表現している。

同じ作家の作品一覧

INFORMATION作品情報

出品歴

2019年1月12日 (土)~5月4日 (土)

西方絵画500年 上海宝龍美術館(中国、上海)

2018年10月23日 (火)~12月23日 (日)

西方絵画500年 清華大学芸術博物館(中国、北京)

2009年10月24日 (土)~12月20日 (日)

絵画と写真の交差 印象派誕生の軌跡 名古屋市美術館(愛知、名古屋市)

2000年10月1日 (日)~12月3日 (日)

西洋名画展—ルネサンスから20世紀 国父記念館(台湾、台北)

1992年10月16日 (金)~11月5日 (木)

西洋絵画名作展—ルネサンスから印象派、20世紀の絵画 中国美術館(中国、北京)

来歴

Provenance: Van den Broeck sale, March 10, 1856, lot 73 With Eugene Slatter Gallery, London, 1949 J. van Liedekerke, 1969 Charles De Pauw, Brussels

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