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COLLECTION DETAILS収蔵品詳細

木製蝶人物文様装飾箪笥 Wooden Chest with Design of Figures and Butterflies

18世紀/ブール象嵌、ブロンズ、金メッキ

高83.5cm、幅120.5cm、奥行65.5cm

展示中

西洋絵画 ルネサンスから20世紀まで

会期:2025年01月11日 (SAT)2025年03月23日 (SUN)

東京富士美術館:新館・常設展示室2

西洋絵画 ルネサンスから20世紀まで
会期:2025年04月12日 (SAT)2025年06月22日 (SUN)
東京富士美術館:新館・常設展示室2

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教育 非商用 商用

SUMMARY作品解説

ルイ14世は芸術的な政策を全て首席画家シャルル・ル・ブランに任せていたが、中には王に直接、提案・製作を許されていた直属の家具職人がおり、ルーヴル宮殿を住まいとしていたアンドレ・シャルル・ブールはその一人であった。彼の施した「ブール象嵌」は鼈甲に薬品に付けたえんじ色の地を使った後、真鍮などの板を重ね合わせて同型にくり抜き、番の型を組み合わせた装飾を用いたもので、当時流行となった。本作にもその「ブール象嵌」の技法が使われている。また本作のように引き出しの両側が前に突き出たようなタイプの箪笥は、ルイ13世時代の枢機卿ジュール・マザランの名をとり、「マザリン・タイプ」とも呼ばれる。全体に鮮やかなえんじ色が特徴的で、天板には蝶や植物文様に加え、クピドや曲芸師などの思わせる人物が表されている。また三段に組まれた引き出しの正面部分の中央には、バッカスと思われる人物の顔があしらわれており、左右には蝶や人物の顔と植物を組み合わせたような文様の装飾が見られるが、描かれた人物の顔はそれぞれ違う表情を見せており、職人の細やかな作意が感じられる。これらの製図の原案は宮廷の装飾デザイナーであったジャン・べランによるものと見られ、彼は当時のブールの住まいのすぐ近くに寄宿し、多くの図案をブールのために提供していた。家具の裏側を見ても機械を使用した形跡は見られず、職人が一つ一つ手作りで製作していた18世紀当時を偲ばせる。豪奢さと重厚さを併せ持ったその洗練された佇まいはルイ14世の威光を感じさせる。

ARTIST作家解説

ルイ14世様式

Louis XIV style

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