江戸時代中期(18世紀)/木製漆塗
高104.0cm、幅136.6cm、奥行91.0cm
SUMMARY作品解説
宇和島伊達家の家紋である「竹に雀紋」と「竪三引両紋」が描かれた乗物。駕籠の中でも引き戸が付いている高級なものを乗物と呼ぶ。内装部分には、金地に風景と草花が極彩色で丁寧に描かれている。本作は仙台藩第7代藩主伊達重村の娘順姫が伊予宇和島藩第6代藩主伊達村壽に嫁いだ際に用いられた品と考えられている。大名家にふさわしい豪華な蒔絵、華やかな花鳥画が特徴的である。同種の乗物はわずかしか現存しておらず、文化的にも高い価値がある。
ARTIST作家解説
順姫所用
Used by Mune Hime (Princess Mune)
順姫は、仙台藩第7代藩主伊達重村の娘で、天明5(1785)年伊予宇和島藩へ嫁ぎ、第6代藩主伊達村壽夫人となった。法名は鑑照院。藩主夫人として実子の村明の他、夫村壽の子女の養育にも努めた。のちに7代藩主となる宗紀も順姫の養育を受けた。文政3(1820)年に亡くなると、順姫のお道具は、孫にあたる正姫(宗紀七女)へ「お譲り」となり、安政5(1858)年に正姫が島原藩松平家へ嫁いだ際に、正姫の婚礼道具として伊達家を離れた。
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INFORMATION作品情報

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