江戸時代後期(19世紀)/鉄、絹、革、葦、漆、銅
SUMMARY作品解説
幕末の薩摩藩主島津斉彬が着用したと伝えられる大鎧。制作当初の状態で各部が完全に揃っているものとして、大変貴重である。兜の鉢は、古く鎌倉時代のものを転用しており、各所に取り付けられた金具の装飾は豪華な作りで、他に例を見ないほど手の込んだ金具である。また胴前面の獅子牡丹文様の弦走の韋、籠手の蒔絵に加え、白色、萌黄色、紺色の三段の威絲など、全体に勇壮さ、重厚さに優雅さ、軽快さの感じられる上品な作風である。昭和3年5月に東京美術倶楽部で開催された公爵島津家藏品入札目録に目録番号375番として掲載されている。
ARTIST作家解説
島津斉彬所用
Worn by Shimazu Nariakira1809-1858
江戸幕府末期の薩摩藩主。斉興の子。積極的な開明思想の持ち主で、藩の殖産興業政策に力を入れ、西洋型帆船や蒸気船の建造、反射炉の建設、造兵工業なども手掛け、藩政改革に努めた。その政治的見識は、江戸幕府から高く評価されていたが、将軍継嗣問題に関与し挫折することになる。
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INFORMATION作品情報

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