18世紀/ブロンズ、金メッキ
高99.0cm、幅58.0cm、奥行18.0cm
西洋絵画 ルネサンスから20世紀まで
会期:2025年01月11日 (SAT)~2025年03月23日 (SUN)
東京富士美術館:新館・常設展示室2
西洋絵画 ルネサンスから20世紀まで
会期:2025年04月12日 (SAT)~2025年06月22日 (SUN)
東京富士美術館:新館・常設展示室2
SUMMARY作品解説
ルイ14世の死後、若きルイ15世をルイ14世の甥にあたるオルレアン公フィリップが摂政(レジャン)として支えた時代の様式を「レジャンス様式」といい、ルイ14世の重苦しい雰囲気を幾分払拭した軽快さが見られる。本作はその同時代に活躍した時計職人シャルル・ヴォアザンによる壁掛け時計である。ヴォアザンはルイ14世が没する直前の1710年にマスターを習得しており、その後、多くの時計を手がけた。時計の文字盤の下には貝の上に座るクピドが装飾され、左右両側には当時の定番のモティーフの一つでもあった竜がこちらに向かって咆哮する姿があしらわれている。文字盤の上には太陽王にふさわしく後光に包まれた神々しいルイ14 世の顔が配され、死後も彼の権威が持続していたことを窺わせる。ルイ14世時代は時計も角ばった重厚感のあるものが多く見られたが、本作では流動性や躍動感を感じさせるデザインが見られ、ロココ時代へ向かう兆候とも感じられる。竜の肌には細かな点を打ち、硬い肌の質感を表現するなど、細部への工夫もなされている。
ARTIST作家解説
シャルル・ヴォアザン
Charles Voisin1685-1761
パリに生まれる。叔父は国王の庭師を務めた人物で、彼自身も中流階級の家庭に育った。1710年に時計職人としてマスターを習得。主にルイ15世の治世の時代に活躍し、金青銅や磁器で装飾された数多くの時計を手がけた。ヴォアザンは王室だけに限らず、多くのフランス貴族を顧客として抱え、こうした客の大半は時計の複雑な動きよりも時計の外側を彩る装飾に魅了された。彼の息子アンリも時計職人として1755年にマスターを習得し、父の事業を引き継いだ。
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