JP
やさしい日本語
ON

COLLECTION DETAILS収蔵品詳細

四季流水扇面散図 Four Seasons, Stream and Scattered Fans

明治時代/紙本金地着色 屏風装(二曲一隻)

148.0×161.0cm

画像のご利用について
教育 非商用 商用

SUMMARY作品解説

背景に水の流れを敷き扇面をバランスよく配置した精錬な雰囲気は、琳派に脈打つ粋の精神を感じさせる。扇面図は江戸の庶民の間で文化が熟すにつれ、その需要が増したという。本図に見られるような扇面図屏風もそうした進歩発展の中で大いにもてはやされた。俵屋は扇の製作でも有名であったと見られ、以来、宗達をはじめ酒井抱一を中心とした江戸琳派の中でも一種の伝統的な図案として定着した。扇面の図案としてはタンポポ、梅、竹、百合、牡丹、松、桔梗、水仙といった四季を代表する植物に加え、富士を背景とした山水図が1点見られる。

ARTIST作家解説

酒井道一

Sakai Doitsu1845-1913

江戸に生まれる。本姓は山本。名は箕之助。酒井抱一門である素堂の次男。はじめ父および鈴木其一に琳派を習う。酒井鶯一の娘と結婚。婿養子となり、雨華庵4世を継ぐ。「雨華庵」とは抱一が隠棲した自宅兼画室で、豊島郡金杉村(現在の東京都台東区根岸)にあった。抱一の亡き後、鶯蒲(2世)、鶯一(3世)と受け継がれた。維新後は明治10年(1877)より始まった第1回内国勧業博覧会に《草木雑花彩色画》の他、扇子の画を担当した作品2点を出品。第3回同会では《秋草図》が褒状を受賞した。同26年(1893)に行われたシカゴ万国博覧会にも出品。翌年、明治天皇の銀婚式の際には屏風絵を献上している。書・和歌もよくし中井梅成に学んだという。江戸から明治への一大変革期において琳派継承者の筆頭として確たる存在感を示した。69歳で没。

同じ作家の作品一覧

EXPLORE作品をもっと楽しむ

全国の美術館・博物館・アーカイブ機関を横断したプラットフォームでコンテンツを検索・閲覧でき、マイギャラリー(オンライン展覧会)の作成などができます。

CURRENT
EXHIBITIONS現在開催中の展覧会