江戸時代前期(17世紀)/紙本着色 屏風装(八曲一隻)
96.0×348.0cm
SUMMARY作品解説
草花図の中でも秋草図は一つの定番として多く描かれてきた。比較的小さな寸法で仕立てられた屏風の横長の画面に、芒と萩を4つの草叢に分け、バランスよく配置しており、画面に散らされた金銀の砂子は、月光や霞、土坡などを効果的に表すと同時に、奥行きの演出にも一役買っている。こうした図案では月も一緒に描かれるのが主流であるが、ここでは見つけることはできない。また銀の砂子は経年による酸化が激しく、現在では黒く変色している。
ARTIST作家解説
琳派
Rinpa School
桃山から江戸初期に活躍した俵屋宗達を祖とする流派。江戸中期の尾形光琳が宗達の様式をさらに新展開し、装飾美をいっそう明快に出す様式を大成、江戸後期の酒井抱一やその弟子の鈴木其一らに受け継がれ、後に「琳派」と呼ばれるようになった。酒井抱一は、光琳の画風に傾倒し、豊かな詩情をたたえた装飾的な作品を残している。琳派は華麗な装飾美を追求・展開させ、近世絵画史上重要な位置を占め、その影響の範囲は幅広い。
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INFORMATION作品情報

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