第二部 故宮の子どもたち|第二章 育む―皇子・皇女たちの生活

杏黄緞(きょうこうだん) 虎頭式(ことうしき) 棉風帽(めんふうぼう)》/皇子が着用した虎の帽子 清・同治年間 [出品No.191]

綿入りの小虎帽は、杏黄色の緞子でできており、虎の眼・鼻・口などを絹糸で刺繍して、帽子の上の両側に虎の両耳をあしらう。両耳の間には黒の絹糸で王の字を刺繍する。子どもにとって暖かいばかりでなく、虎の強さと聡明さにあやかろうとの願いが込められている。

桃紅色暗花紬(とうこうしょくあんかちょう) 小孩夾褲(しょうがいきょうこ)》/赤ん坊(皇女)用のズボン 清・同治年間 [出品No.196]
幻術変小孩機器人(げんじゅつへんしょうがいききじん)》/フランス製のからくり人形 19世紀(清) [出品No.201]

粉彩花卉凸三嬰戯瓶(ふんさいかきとつさんえいぎへい)》/3人の唐子が遊ぶ瓶 清・乾隆年間 [出品No.204]

瓶は3花弁式の口に、長い首、円い胴、円形の高台をもつ。瓶の首に捲かれた赤いリボンで遊ぶ3人の子どもが、粉彩で彩られた彫刻技法(堆塑)で作られている。底裏の高台内は青花による「大清乾隆年製」の篆書款がある。喜慶太平を寓意する名品。

=中国国家一級文物(国宝)

上記の展示品:北京・故宮博物院蔵