そろそろ三国志の旅も終わりが近づいてきました。3回にわたる調査行でしたが、振り返ってみると、限られた日程のなかでずいぶん欲張って中国国内を駆け巡ったものだと思います。展覧会に出品するものがあるかどうか、全くわからない状態での調査の開始でしたから、これなら大丈夫と、成功できるだけの見通しをつけるまでは、不安な日々が延々とつづく旅でもありました。
しかし、「三国志」の史跡への旅がはじまると、中国の歴史の深さや、中国大地の広大さ、日本にいては見ることができないような風景や、人々の暮らしなど、そのほとんどが初めて見るものばかりで、これほど楽しい旅もないだろうと思うようになりました。
結果的に、訪問した史跡や博物館、文化機関などは、約80箇所。距離にして約1万6000キロを走破していました。移動距離の長さや気候の変動などで、度々体調を崩して中国の友人たちに心配をかけながらの旅でしたが、3回目の旅が終わる頃には、日本での「大三国志展」は、成功間違いなしとの確信がふつふつと湧いてくるのでした。
おかげさまで、多くの方々の支えをいただいて、日本での「大三国志展」が、最後の巡回の前橋展で、大成功の内に終わろうとしています。展覧会が終わってしまうと、もう二度と同じものを作るのは不可能だと思いますが、その一期一会ともいえる出会いではありましたが、名場面の数々や、1800年前の文物や資料の数々は、私たちにいろんなことを語りかけてきました。
「大三国志展」の準備をさせていただいたおかげで、今でも瞬時のうちに、中国の大地や山河、そして三国志のゆかりの地が鮮やかに蘇ってきます。
中国のことを思うと、次から次へと様々な情景が浮かんでくるのですが、旅の終わりにあたって、脳裏に浮かんだ順に写真を貼りつけてみました。
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