館長の記事・「プレ三国志展ツアー」の中で、赤壁の戦いで使われた武器が出品されるというお話がありました。これは非常に興味深いものです。どのようなモノがやってくるのか、個人的にも楽しみの一つです。
ところで、赤壁の戦いは『三国志』の中でもきわめて有名な戦いで、小説などでもクライマックスの一つとなっております。建安13年(西暦208年)12月、赤壁において孫権・劉備連合軍が曹操の大軍を水上戦で破ったとされています。
ということは、2008年は赤壁の戦い1800周年であり、これにあわせて赤壁の戦いを扱った「レッド・クリフ(中国名はその名も「赤壁」)」という映画も製作されておりますが、このあたりのニュースはRYUさんにお任せしたいと思います。このように見ると、東京富士美術館「大三国志展」は、北京オリンピック開催記念というだけでなく、非常にタイミングが良いですね。
ところで、歴史書『三国志』で赤壁の戦いが描かれている部分を探して調べてみますと、これが困ったことになってしまいます。
陳寿という人物が書いた歴史書『三国志』は大まかに魏・蜀漢・呉の国ごとに内容がまとめられております。ここでは、それぞれ『魏志』・『蜀志』・『呉志』と呼ぶことにします(大半の書籍でもこのように呼ばれております)。さらに、『三国志』には裴松之という人物が他の書籍から注釈をつけてくれています。
実は、赤壁の戦いに関するこれらの内容を比べると、それぞれの内容がかなり違っているのです。共通点を探してみたら、「208年12月、曹操が赤壁から撤退した」ということぐらいしかなくなってしまうのです。
次回以降、『魏志』・『蜀志』・『呉志』の内容を比較しながら、実際の赤壁の戦いについて考えてみたいと思います。
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 赤壁の戦いについて(その1)
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