展覧会 - Exhibitions
珠玉のポートレイト名作展
エドゥワール・マネ
エドゥワール・マネ
散歩 1880年頃
【会期】
2005年3月17日(木)~5月29日(日)
【開館時間】
休館日:毎週月曜日
(3月21日・5月2日は開館)
午前10時~午後5時
(午後4時30分受付終了)
毎週土曜日は夜間開館いたします。
午後8時まで
(午後7時30分受付終了)
【入場料金】
大 人 800(700)円
大高生 500(400)円
中小生 200(100)円
※身体障害者の方は半額
[証明書等をご提示下さい]
※( )内は20名以上の団体・割引料金ならびに65歳以上の方
※毎週土曜日は中小生無料
【主催】
東京富士美術館
【後援】
八王子市、八王子市教育委員会

古代ローマの大プリニウス(A.D.23~79)の『博物誌』には、コリントの陶器商の娘が旅立つ恋人の姿を残しておくために壁に影をかたどったというギリシア人の説話が紹介されています。

18世紀後半から19世紀初めに盛んだった美術の起源についての議論で、よく引き合いに出されたのが、この古代ギリシャの若い恋人たちにまつわる伝説でした。外国への長い旅に出なくてはならない恋人との別れを悲しんだコリントのある娘が、ランプの光で壁に映し出された恋人の影をなぞり、その姿を残した、というのです。この物語そのものは、実際のデッサンの起源ではありませんが、そのロマンティックなストーリーと素朴さが好まれました。壁に投じられた影の輪郭線を描きとどめること、先史時代の壁画などにも通じるこのエピソードは、愛しい人の面影を残すという思いとともに語られたのです。

影をなぞることから始まって、絵画や彫刻、写真によって、現代に描き残され、伝えられた人々のイメージ、その豊かな芸術の世界をこのエピソードからはじめていきたいと思います。
本展では、「見る」「描かれる」「描く」の3つのキーワードと10話のストーリーによって展覧会を構成いたします。時代や地域の違いを超えて現代の私たちにせまる肖像表現の魅力を親しみやすい角度でご紹介します。芸術の本質そのものと響き合う人物表現の豊かさを楽しんでいただければ幸いです。

見る:横を向いた顔(写し取られた輪郭)
バッキアカ(フランチェスコ・ウベルティーニ)
ヴィットリア・コロンナの肖像 16世紀
描かれる:フレンドリー(家族・恋・友人たち)
アメデオ・モディリアーニ
ポール・アレクサンドル博士 1909年
フランシスコ・ゴヤ・イ・ルシエンテス
気まぐれ 1 フランシスコ・ゴヤ・イ・ルシエンテス、画家
1868年出版(第3版)
イベントコーナー:額縁の中の私(あなたも一流モデル)
貴方もモデルになってみませんか? このコーナーには特設セットが用意してあります。セットの椅子に座ってポーズを決めると、左手の額縁の中に貴方の姿が映し出されます。展示室を飾る17世紀から19世紀のポートレイトの中に、貴方の記念すべき一枚をぜひ加えてみて下さい。もちろん、お手持ちのカメラで記念撮影していただけます(フラッシュの使用はご遠慮下さい)。
イベントコーナー:ナルシス(魔法の鍵)
ギリシャ神話に登場する美少年ナルキッソス(ナルシス)は、水面に映った姿に恋をして、自分の姿とは気づかないままに見とれて死んでしまい、水仙(ナルキッソス)の花に姿を変えてしまったといいます。水面に映る姿や、鏡に映る姿は、古来からあらゆる人々をとりこにしてきました。写真が登場するまでの間、画家の手によらず自らの姿を映し出すのは鏡の魔力によるものでした。このコーナーでは、鏡を使って描かれた自画像と、鏡に映る人物の姿を描いた作品、そして数々のユニークな鏡を用意して、皆様をポートレイトの一つの原点=鏡の魔法の世界にご案内いたします。
同時開催展のご案内
●風景画への誘い ENTER THE LANDSCAPE
●1900年パリ万博展 ~ハリー・エリスの写真から~


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