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COLLECTION DETAILS収蔵品詳細

吉野山龍田川図屏風 Folding Screen with Design of Mt. Yoshino and Tatsuta River

江戸時代前期(17世紀)/紙本着色 屏風装(六曲一双)

165.5×367.0cm(各)

画像のご利用について
教育 非商用 商用

SUMMARY作品解説

江戸時代に入り、桃山時代の豪奢で勇壮な狩野派様式を、瀟洒端麗な様式へと革新したのは狩野探幽であった。探幽は新たにやまと絵の技法も取り入れ、「景物画」と呼ばれる日本の名所における四季や風俗を主題とした新しい絵画の領域を開拓した。本作で描かれる吉野山の桜、龍田川の紅葉は、春秋の季節を代表する景物として和歌にも詠まれ、古来より親しまれてきた伝統的画題の一つである。画面全体の切箔と砂子を用いた金雲や霞の表現、流麗な流水の描写、桜花の春と紅葉の秋との対比が美しい。ここでは狩野派特有の樹木や岩の豪快な描写をおさえ、やまと絵風の花木や山々の大らかで精緻な画風を引き立たせることで、自然の心地よい風情を引き出すことに成功している。

ARTIST作家解説

狩野派

Kano School

日本絵画史上最大の漢画系画派。室町後期から明治初期の約400年にわたって存続し、絵画史のなかで大きな役割を果たした。創始者は、室町幕府の御用絵師、狩野正信。その後、狩野元信、狩野永徳ら優れた絵師を輩出し画壇の覇権を握る。江戸時代には、狩野探幽をはじめとする江戸狩野が形成され、代々幕府の御用絵師としての地位を保証されるに至った。

同じ作家の作品一覧

INFORMATION作品情報

出品歴

2021年10月8日 (金)~11月14日 (日)

THIS IS JAPAN 東京富士美術館所蔵 永遠の日本美術 大分市美術館(大分、大分市)

2019年8月25日 (日)~9月29日 (日)

百花繚乱 ニッポン×ビジュツ展 北斎、広重、若冲、応挙 大集合!風神雷神から日本刀まで 京都文化博物館(京都、京都市)

2018年10月6日 (土)~2月10日 (日)

花の礼賛 四大美術館連合大展 国立台湾美術館(台湾、台中)

2017年7月28日 (金)~8月26日 (土)

江戸絵画の真髄展 〜俵屋宗達から伊藤若冲、渡辺崋山まで江戸絵画260年をたどる〜 金沢21世紀美術館(石川、金沢市)

2014年11月15日 (土)~1月18日 (日)

日本絵画の精華 高崎市タワー美術館(群馬、高崎市)

2013年10月12日 (土)~11月24日 (日)

江戸絵画の精華 奈良県立万葉文化館(奈良、高市郡明日香村)

1994年6月29日 (水)~8月7日 (日)

「日本の美と心」展 コロンビア国立博物館(コロンビア、サンタフェ・デ・ボゴタ)

1994年2月4日 (金)~3月27日 (日)

日本美術の名宝展 香港中文大学文物館(中国、香港・沙田)

1992年1月26日 (日)~3月22日 (日)

日本美術の名宝 キュンストラーハウス(オーストリア、ウィーン)

1991年8月10日 (土)~10月20日 (日)

日本美術の名宝展 スコットランド王立美術館(イギリス、エディンバラ)

1990年3月3日 (土)~4月10日 (火)

日本美術の名宝展—日本の美とこころ— アルゼンチン国立美術館(アルゼンチン、ブエノスアイレス)

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