JP

BRAND GUIDELINESブランドガイドライン

ごあいさつ

日頃より東京富士美術館の事業と活動に対し、あたたかいご理解とご支援を賜りまして、厚く御礼申し上げます。

東京富士美術館は、2023年11月3日に開館 40周年を迎えました。そこでこのたび、これまでの美術館活動の歴史を振り返り、総括するとともに、新しい美術館像を目指して、ブランドディレクターの八幡清信氏を中心に、リブランディングに取り組みました。

言葉による自己紹介であるミッション・ステイトメントは、当館の職員有志によるブランディング委員会メンバーが、文筆家・編集者の東晋平氏とともに思想と行動の理論を構築し、言葉を紡ぎ出しました。

デザインによる自己紹介であるロゴは、複数のデザイナーの方々が参加したコンペティションを経て、クリエイティブ ユニット リムが提案されたロゴマークと、書体デザイナーKOKIN氏が提案されたロゴタイプを採用し、その異なる個性を尊重しつつ、それらを融合して創造されました。

なお、その過程で生まれた新しい欧文書体は、当館のオリジナルフォントとして世に送り出すことといたします。全世界の人々が自由に使えるようになることを願い、ここに公開いたします。

東京富士美術館の新しい人格と装いが皆様に親しまれ愛されるように、日々努力を続けてまいる所存です。今後ともご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

東京富士美術館館長 五木田 聡

東京富士美術館館長 五木田 聡

【 創立者の永遠の指針 】世界を語る美術館

1983年5月3日、創立者・池田大作先生は来館した折に「世界を語る美術館」との指針を示しました。

【 モットー(基本精神) 】世界市民を育む美術館

1983年に開館した東京富士美術館。「一流の芸術を広く人々のために」「文化・芸術には、民族や国家を超えて人間を魅了し、人と人とを結ぶ力がある」との創立者・池田大作先生の信条のもと、これまで幾多の国際交流展を活発に開催してまいりました。

単に過去の遺産を展覧するのではなく、人々が互いを理解し合い、「平和の文化」を生み出す原動力となること。これが私たちのめざす美術館の姿です。

創立者は半世紀以上にわたって各国の指導者や第一級の知性と旺盛な対話を重ね、新たな千年紀に開花すべき地球文明ともいうべきものの地平を遠望してきました。そして、その地球文明の創出は「世界市民」の自覚に立った新たな民衆の登場にかかっていることを繰り返し語ってきました。

人類の多様な文化と歴史、その価値観に心を開き、喜びと敬意を抱ける人。自国の文化が他国・他地域との交流の中に培われてきたことを理解する人。自らの郷土と社会を愛し、同時に自分が地球民族の一員であるという自覚のある人。

開館40 周年にあたり、東京富士美術館は「世界市民を育む美術館」をモットーに掲げます。訪れるすべての人々、関わるすべての人々と一緒に、世界市民としての自覚と喜びを分かち合い、平和の文化、地球文明の創出へと歩みを進めてまいります。

ブランドについて

開館50周年に向けて、あたらしい東京富士美術館の姿を目指し、ブランディングを推進しました。ブランディング委員会を中心に、内外の幅広い意見を集約し、東京富士美術館の持つ「らしさ」を今一度見つめなおしました。その結果生まれたのが「アートを身近にする平和と美の発信地」とのブランドコンセプトです。「アートを身近にする」という言葉は「アートをより多くの人に開かれた存在にすること」はもちろん、「自分の中にある美(アート)を発見していくこと」も意味しています。アートの力で「平和」を目指す姿勢も、東京富士美術館の大切な「らしさ」となっています。ブランドを人格に例えた、ブランドパーソナリティは「やさしく、穏やかで、柔軟な思考をもつ平和主義者」「伝統を大切にし、革新的な発想力を併せもつ知性派」と定義。新たにデザインされたロゴは、これらのブランドの核を体現したものとなっています。また、高尾山越しに「富士」の頂をのぞむ、自然豊かな八王子という地域が持つ「らしさ」も併せて表現しています

ブランドディレクター 株式会社OICHOC
 八幡清信

東京富士美術館の新たなブランドコンセプト「アートを身近にする平和と美の発信地」。
「アートを身近にする」という言葉は「アートをより多くの人に開かれた存在にすること」はもちろん、「自分の中にある美(アート)を発見していくこと」も意味しています。
ブランドを人格に例えた、ブランドパーソナリティは「やさしく、穏やかで、柔軟な思考をもつ平和主義者」「伝統を大切にし、革新的な発想力を併せもつ知性派」と定義。
新たにデザインされたロゴは、これらのブランドの核を体現したものとなっています。

「TOKYO FUJI ART MUSEUM」のFとMに、富士山や八王子の八の字をイメージしたエレメントを組み合わせたクラシックで洗練されたロゴマークは、当館がこれまでに築いてきた伝統を大事にしつつ、革新的な発想力で美術館活動を推進していく知性を表しています。

「東京富士美術館」の和文タイプは、しなやかさを持つ骨格に、漢字の複雑な印象を排しながら品格を保ち、スッキリと名称が認識できる設計となっています。

「TOKYO FUJI ART MUSEUM」の欧文タイプは、優しさや、しなやかな印象を含みつつ、しっかりとした骨格により、確かで普遍的な印象を付加しています。

カラーコンセプト

ロゴのカラーは、ブランドコンセプトを体現するため、下記のブランドカラーで展開します。

ブランドカラー:プラチナ

プラチナは洗練された品格を備え、存在感を放ちながらも主張し過ぎない美しさがあり、他のカラーとも調和するカラーです。これは、様々なアートを受け入れる美術館のイメージや柔軟性を表し、先進的な未来を感じさせる当館の革新性を表現しています。

サブカラー/カラー展開例

サブカラー:ブルー/ピンク/グリーン
ブルーは知性を表し、美術館で得ることのできる知識や教養を表現しています。 ピンクは親和性を表し、アートを身近にする美術館を表現しています。グリーンは平和を表し、アートを通して平和の礎を築きたいとのヴィジョンを表現しています。

ロゴデザインについて

ロゴおよび VI のリニューアルに伴い常に心がけたのは、東京富士美術館は日本・東洋・西洋の質の高い所蔵品を持つグローバルな美術館であるとともに、あらゆる人々に開かれ親しまれる場であることを表現する事でした。

ロゴマークは、クラシックとモダンを融合させた独自のアルファベットとエレメントで構成し、信頼や洗練を感じさせるデザインに。ロゴタイプとの組み合わせ方によって表情を変え、革新的かつ楽しさや親しみのある印象をもたらします。

カラーリングも含め、これまで東京富士美術館が培ってきた伝統を引き継ぎながら、新たな視点を加えることでより豊かなメッセージや創造力がうまれ、ブランドコンセプト「アートを身近にする平和と美の発信地」を総合的に表しています。

クリエイティブ ユニット リム

タイプデザインについて

[和文ロゴタイプ]
東京富士美術館の理念に触れ、アートを通して育まれる人間性に通じる「普遍性」や「柔軟さ」が根底にあり、文字自体が何かを語っているかのようなデザインにしたいと思いました。明快なデザインの中にも、あらゆる人に対してアートを身近にする「寛大・寛容さ」を内包し、しなやかで品格ある表情で来館者を迎えるような印象を目指したデザインです。

しっかりとした骨格に対し、払い・ハネの伸びやかなカーブにより、シンプルな中にも凛としたイメージを感じられるよう設計しています。

画数が多めの字並びにより複雑になりがちな漢字の印象をスッキリと整え、可読性を高めるとともに、見るたびに新鮮さを感じるような飽きのこないデザインにアプローチしたものです。

[欧文ロゴタイプ]
和文ロゴタイプと同様のコンセプトに加え、代表的コレクションである西洋絵画のイメージからインスピレーションを受け、それに通じる石彫文字の香りも感じられるようデザインしたものです。

しっかりとした印象の中にも、ʻTʼ , ʻKʼ , ʻAʼ , ʻRʼ , ʻMʼ に起筆・終筆部のアクセントを施し、柔軟なイメージを表現しつつ、ロゴとして適度な個性も持たせています。

画家・タイポグラファー KOKIN

オリジナルフォント(半角英数のみ)

推奨OS

Windows 10, 11
Mac OS 10.13以降

ご利用について

教育 非商用 商用

オリジナルフォントについて

東京富士美術館の理念に触れ、アートを通して育まれる人間性に通じる「普遍性」や「柔軟さ」を根底に持ち、ロゴタイプと同様、凛とした品格が、ランダムに表記される文字組みから感じられるように制作しました。

欧文ロゴタイプの起筆・終筆部のアクセントを、特定一部の文字に展開し、様々な文字組み全体から適度な個性が表れるように整えています。また、欧文ロゴタイプ同様に、代表的コレクションである、西洋絵画のイメージに通じる石彫文字の雰囲気も盛り込んでいます。

本文組みからサイン表示など、多様な状況に対応可能な3種類のウエイト(太さ)を持ち、多言語表記が可能です。

いろいろな場面において、世界中の人々に長く親しまれることを願いつつ制作したオリジナル書体です。

画家・タイポグラファー KOKIN

CURRENT
EXHIBITIONS現在開催中の展覧会